全怪獣怪人大百科ブログ

特撮レビューブログです。 ケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」のように、マイナー作品にもスポットを当てながら、70~80年代の作品を中心にレビューしていきます。コメントは大歓迎なので、お気軽にご意見・ご感想をお聞かせ下さい。

「5年3組魔法組」感想 第14話「魔法で相撲だハッケヨイ!」

第14話「魔法で相撲だハッケヨイ!」(1977年3月14日)

最初に断っておくと、この14話、脚本的にあまり面白い話ではない。
脚本は初登板の鷺山京子氏なのだが、この人、あの第4話「一生一代の大ピンチ」で酷い脚本を書いた石森史郎氏のお弟子さんなのだ。キャラやアイテムといった基本設定の勝手な改変が興醒めであるし、ストーリー的な粗も目立つ。どうも師匠の悪い点まで受け継いでしまっているようである。

一方、子供たちの演技は相変わらず上手で、所々で目を引くユニークな演出もあるだけに、脚本の不出来が非常に惜しいという印象を受けるエピソードでもある。

さて、前置きが長くなってしまったが本編である。

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物語は5年1組のリョータと5年3組のガンモ(すのうち滋之)が校庭で相撲を取るところから始まる。

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行司役の女子はガンモの勝ちを告げたが、それに意義を唱えるリョータ。
女の子に手を出しちゃいかんよ。

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リョータが勝ったのかガンモが勝ったのかで、クラスを巻き込んでの騒ぎになる。

ガンモ「まあいいや、引き分けにしよう!」

と、大人の対応で丸く収めようとするが・・・

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リョータ「ふん、負けたくせに!」

と言うものだから、また喧嘩が始まる。
この相撲の勝敗に対するリョータの異常なまでの情熱が本話のポイントでもある。

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相撲の勝敗をめぐって一触触発というタイミングで「ビッグニュース!ビッグニュース!」と駆けてくるショースケ(神アコ)とミコ(尾崎ますみ)。

ショースケ「今度の相撲大会で代表に選ばれると、去年ミカン狩りに行った福浦小学校へ行けるのよ」
リョータ「え、本当か?」
ショースケ「僕は嘘なんかつきません!」

この辺りのやり取りがショースケらしくて面白い。

ミコ「福浦小学校は姉妹校でしょ。だからうちの代表が向こうの相撲大会に招待されるの」
リョータ「バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!」

飛び上がって喜ぶリョータ。

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チクワ(江村和紀)「思い出すなあ。あの美味いミカン」
ハテナマン(増田康好)「うん!」
ガンモ「そして、美味い魚」
ショースケ「ガンモ、チャンスね!」
ハテナマン「頑張れよ!」

そう言ってガンモを応援する魔法組の面々。
一方、リョータも「頑張るぞー!」と気合を入れるのであった。

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公園でトレーニング中のリョータは、たまたま通りかかった同級生の女子のブローチを寄越せと迫り、断られると蛇のおもちゃで驚かした上で執拗に追いかけ回す。

そして女子が逃げていった先にはガンモがいた。

ガンモ「どうしたんだい?」
女子「このブローチくれって言うの。やだって言ったら蛇で脅かすの」
リョータ「おい岩館、邪魔すんなよ。おい、ケイコ、これがイヤならプラモデルもあるぜ、ジェット機の」
ガンモ「おい、逃げろや」
女子「ありがとう!」

そう言ってリョータの行く手を遮って女子2名を逃がすガンモ。

ガンモ「おい、待てよ!弱い者いじめする奴は許せねえ!」
リョータ「なにい!」

そう言って取っ組み合いの喧嘩が始まる。
まさに由緒正しきガキ大将の鑑である。

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最後はガンモがリョータを相撲の決め技で投げ飛ばしてガンモの勝利。
ここでタイトルコールとなる。

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翌日、登校するとガンモの活躍は魔法組のみんなにも広まっていた。
弱い者いじめをするリョータから女子を救ったガンモを讃える魔法組の面々。
ガンモは、相撲大会を楽しみにして待っててくれとみんなに宣言する。

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ところが、トレーニング中のガンモは(家業である)クリーニングの配達中のリョータに自転車で撥ねられ、ベルバラ(曽我町子)のいたずらもあって重傷を負ってしまう。

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ガンモが相撲大会に出られなくなったことで、代役としてハテナマンを大会に送り出すことに決める。

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さて、相撲大会当日。
身体も大きく気合い充分なリョータに対して・・・

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見るからにひ弱そうで声もか細いハテナマン。

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不安そうな面持ちの4人。

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そこへ登場したベルバラは意地悪坊主なリョータに加勢しようと、魔法を使ってハテナマンとリョータの形勢を逆転させて応援する。

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ベルバラの加勢に気付いたショースケはバンノーダーを使って形勢を逆転させて対抗する。

作品的にはこの魔法合戦が見どころの一つのはずなのであるが、そもそもバンノーダーは物を取り寄せる道具であって、立場を逆転させる機能ではないわけで、こういう基本設定を無視した魔法合戦を見せられても、今ひとつ盛り上がらないのが非常に残念な点である。

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それでも、ベルバラとショースケという女2人に振り回されながら相撲を取る半裸の男2人(ハテナマンとリョータ)、そして魔法合戦に振り回される行司役のカンザブロー(園田裕久)という構図はなかなか面白い。

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ベルバラとショースケの魔法合戦によって大混戦の決勝戦。
最後は「どうにでもなれ!」とヤケクソ気味に出した張り手が偶然にヒットしてハテナマンが勝利をおさめる。

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勝負に負けた悔しさからその場を走り去る、哀愁漂うリョータの後ろ姿。

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そんなリョータの様子にただならぬものを感じたガンモはリョータを追いかける。

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リョータの家を訪れ、父親(相馬剛三)と話したガンモは、リョータに母親がいないこと、買いたい物があると言って始めた配達のアルバイトを今日になってやめてしまったことを知る。

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ショースケ「そう・・・リョータ君も私と同じようにお母さんがいないのね」
ハテナマン「はてな、こりゃあ何かわけがありそうだな。よし、ここはガンモに任せよう!」

そう言ってMJバッグをガンモに渡すハテナマン。

ガンモ「ありがとう!みんな!」

ちなみにこのシーンではショースケが「僕」ではなく「私」と言っている。
こういう基本設定の勝手な改変が色々と惜しいのである。

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CM後、部屋で何を使って様子を探ろうかと思案するガンモ。

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そんなガンモにMJがアドバイスをする。

MJ「これこれこれ、0点ボーイ。まず相手の様子を探らなきゃ、何にもならないだろう」

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アドバイスを受けたガンモはペンタゴンを使ってリョータの様子を探る。
ただ、石森史郎氏の脚本回でも書いたとおり、ペンタゴンは物の大きさを自由に変えることのできる道具であって透視アイテムではない。

エピソードの根幹に関わる重要な場面において、基本設定を勝手に改変してしまうのは興醒め以外の何者でもない。

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ともあれ、リョータの様子を探ったことで、ミカン狩りに行った時に出会った福浦小学校の春野先生に会いたいがために代表に選ばれようとしていたのだということが判明する。

家業のクリーニング屋を手伝ってアルバイト代を貯めたり、冒頭で女子からブローチを巻き上げようとしたことも、春野先生に贈り物をしたかったということなんだろうと推測できる。

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マジッカーを使い、神奈川県湯河原町の福浦小学校までやってきたガンモ。
そこで校医の春野先生(新海百合子)と出会い、リョータと春野先生との出会いを聞くことに。

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去年の秋、東町小学校と福浦小学校が合同ミカン狩りを行なった際、福浦小学校の女子が東町小学校の生徒によってミカンの木の上に帽子を上げられてしまう。それをとってあげようとしたリョータが木から転落し、リョータは東町小学校の先生に叱責されてしまう。それを庇い立てしたのが春野先生だったというのである。
母のいないリョータは、春野先生に亡き母の面影を見出したようなのであった。

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春野先生「リョータ君はね、お母さんのいない淋しさを、わざと乱暴したり、いたずらしたりして紛らわしてたのね。でも本当は、弱い者いじめしたりしない、心の優しい子なのよ」
ガンモ「そうだったのか・・・先生、どうもありがとう!」

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先生にお礼を言ってマジッカーから手を振って別れるガンモ。

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当然、春野先生はこんな顔になる(笑)

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リョータの事情を共有した魔法組は、ハテナマンが代表を降りてリョータを福浦小学校に行かせようと画策するが、一度決まった代表は変えられないとカンザブローから断られる。

4人で示し合わせての仮病作戦も失敗に終わり、最後の手段としてマンガンキーを使うことに。

ガンモ「アバクラタラリン・クラクラマカシン、リョータが代表になりますように!」

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その結果、ハテナマンは寒気と高熱が同時に襲ってくるという原因不明の奇病にかかり代表を辞退することに。
この顔、どうみてもキカイダーのオマージュである(笑)

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ちなみに、慌てふためく校医を演じるのは田島義文。
特撮ファンにとってはウルトラQの関デスク役が有名だろう。

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マンガンキーのおかげで無事に代表がハテナマンからリョータになり、笑顔でリョータを送り出す魔法組の面々。

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最後、子供のいたずらで水を被るという取って付けたようなマンガンキーのしっぺ返しで幕。

うーん・・・「一生一代の大ピンチ」の回でもそうだったが、取って付けたようなしっぺ返しは作品の質を落とすので、こういう描写はしない方がいいなあ。

というわけで、所々に面白い要素はあるものの、肝心の脚本が残念な出来のエピソードであった。

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次回はいよいよ皆様お待ちかねの「ミコちゃんの自転車騒動!」をレビュー予定。乞うご期待!

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「5年3組魔法組」感想 第13話「へそくりたずねて三十分」

第13話「へそくりたずねて三十分」(1977年3月7日)

1クールを迎え、スタッフもキャストも手慣れた雰囲気になってきた頃の作品。

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冒頭、家業の手伝いをしているショースケ(神アコ)。

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店の前に勢いよく水を撒いたところ、

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誤って通行人(潮建志)にぶっかけてしまう。

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通行人はカンカンに怒った挙げ句、おはら理容室に対して根も葉もないクレームをつけてショースケに絡んでくる。

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そこへたまたま通りかかったカンザブロー(園田裕久)が助けに入る。

カンザブロー「失礼ですが!」
ショースケ「あ、森本先生!」
カンザブロー「何を証拠にそんなことを仰るんですか?」
通行人「何だねあんたは?」
カンザブロー「森本と言います。この子の小学校の担任です」
通行人「ほー、それがどうかしたのかね?」

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カンザブロー「この子のお父さんはわしもよーく知っておりますが、いたって腕の良い床屋さんです!腹立ちまぎれとはいえ、根も葉もない言いがかりは慎んで下さい!」

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通行人「わかりましたよ!学校の先生じゃ口じゃ敵わねえ。本当にもう…これから気を付けるんだな!」
カンザブロー「あなたこそ気を付けて下さい!!」

と言ってクレーマーな通行人を追い払ってしまう。

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ショースケ「先生ありがとう!」
カンザブロー「気にするな。世間にはよく、ああいう人間がいるもんだ。しっかり手伝えよ」
ショースケ「はい!」
カンザブロー「うん、じゃあな!」

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「僕、森本先生大好き!」と言う仕草が女の子らしくて、とても可愛いのである。

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ここでタイトルコール。
だが、ここまでの話の流れでこのタイトルは正直「???」といったところだろう。

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場面変わって、学校。
ショースケは授業中に(ガンモから借りた)漫画の本を読み始めるのだが、ストーリーの都合とは言え、普段のショースケの行動からするとちょっと違和感が感じられるところである。
ちなみに読んでいるのは少年サンデー。

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で、あっさりカンザブローに見つかり没収されてしまう。

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そしてこの表情である。
ついさっき「大好き!」といったにもかかわらず「カンザブロー、大嫌い!」と言い出すショースケが、実に子供っぽい。

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一方、ガンモの家ではガンモの父親(守屋俊志)が、「少年サンデー」が見当たらないと大騒ぎ。
母親(上野綾子)から、モスケが学校に持っていたと聞かされ、大慌てで店を飛び出す。

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職員室でショースケから没収した少年サンデーを読んで大爆笑中のカンザブロー。
ダメな大人モード全開である。

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そこへショースケが職員室にやってくる。
慌てて少年サンデーを隠すカンザブロー。

ショースケ「先生!」
カンザブロー「なんだ?」
ショースケ「その、少年サンデーを・・・」
カンザブロー「おお、これか・・・。明日まで、先生が預かっておく」

どう見ても、少年サンデーを読み終えたい魂胆がミエミエである(笑)

ショースケ「明日ですかあ?」
カンザブロー「なくしゃあせん、心配するな!今日は宿題がいっぱいあるはずだぞ!」
ショースケ「はあい・・・」

頭を下げて職員室を出ていくショースケ。

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カンザブローは少年サンデーの続きを読もうとするが、さすがに自席で読むのはまわりの先生の視線が気になるのか、職員室のドア付近で続きを読み始める。
そしてページを開いた瞬間、挟まれていた小切手が地面に落ちてしまうがカンザブローは気が付かない。

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自転車で街を駆け回っていたガンモの父親。ようやくガンモ達を発見して、漫画の本はどうしたかと訊き、漫画の中に5万円の小切手を挟んでいたことを打ち明ける。

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「5万円!?」
ここで魔法組全員の驚いた顔が順番に映されるのだが、代表してミコ(尾崎ますみ)の顔を貼ることにする。

 理由:可愛いから

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ガンモ(すのうち滋之)はショースケに小切手のことを聞くがショースケは気付かなかったと答える。
そもそも何故、少年サンデーに小切手を挟んだのかを尋ねるショースケ。

ガンモのお父さん曰く、ショースケのお父さんと呑む約束をしたが、手持ちに先立つ物がなく、たまたま集金したばかりの5万円の小切手に手を付けようとした矢先、ガンモの母親が来たため、とっさに近くにあった少年サンデーに挟んでしまった、ということであった。

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状況を理解した魔法組は、魔法で小切手を取り戻そうと作戦会議。

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ところが、MJバッグを開いてみると肝心のバンノーダーがないことに気付く。

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誰がバンノーダーを持っていったかをMJに尋ねるミコ。

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ショースケ「バンノーダーを持っていったのは誰?ユタカなの?」
ハテナマン「それともルリ子かい?」
MJ「その両方じゃ。だからおもちゃを貸してと抜かしおったんじゃ。弟と妹の躾が悪い!魔法をおもちゃ扱いにするとは、末恐ろしいわい!」

よりによってバンノーダーがないことがわかり、ひとまずカンザブローにあたってみようということになる。

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学校へ戻ってきた魔法組の面々。

ショースケ「お願いです!僕の漫画の本を返して下さい!」
カンザブロー「これか!よし、返してやろう。全部読み終わったからな。アハハハハハハ。お前が読みたかった気持ちもよーくわかった。だがいいか小原。学校はあくまで勉強をする場所だ。そいつを忘れちゃいかん」
ショースケ「はい、わかりました」
カンザブロー「よし、大切にしろ」
ショースケ「ありがとう!」

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ところが、いくらページを捲っても小切手がない!
ハテナマン(増田康好)が漫画を逆さにして振ってみても小切手は出てこない!

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職員室に戻ってきた魔法組だが、カンザブローは既に帰ってしまっていた。
ショースケはボイスボールを使って職員室に飾ってあったシクラメンの花と会話をし、小切手が窓から庭に落ちたことを突き止める。

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だが、庭を見渡しても用務員さんが既に掃除を終えたせいか小切手は見当たらない。

用務員さんをつかまえて話を聞くと、集めたゴミは清掃局のトラックが来て持っていってしまったということだった。

途方に暮れる魔法組の面々・・・というところで前半終了。

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やむをえず4人はマジッカーを使ってゴミ収集車を追いかけることに。

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そこへ通りがかった魔女ベルベラ(曽我町子)が声をかける。

ベルバラ「おや?5年3組の諸君。どこ行くの~?」

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急いでいた魔法組はマジッカーでベルバラを撥ねる(笑)

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ベルバラ「何するんだい、この暴走族!」

毎回OPでこの映像が流れて気になってたけど、やっぱりあれ、ひき逃げしてたのか・・・(笑)

ちなみに画面右上に見えるのは船の科学館である。まわりが更地、もとい荒野なのを見ると時の流れを感じる。

その後、かろうじてゴミ収集車の行列を発見するものの、これだけ大量のゴミの山からどうやって小切手を見つければよいのかと、再び途方に暮れる。

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一方、ユタカ(福田信義)とルリ子(遠藤美絵)は、持ち出したバンノーダーで遊んでいた。

ユタカ&ルリ子「アバクラタラリン クラクラマカシン ウサギさん集まれー!」

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大集合したウサギを抱っこして遊び始める二人。

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その様子を偶然目撃したカンザブロー。
理系の血が騒ぎ出す。

カンザブロー「ああ・・・!驚くべき機械だ!」

続いて、バンノーダーで鳥を大量に呼び寄せる様子を目撃するカンザブロー。

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興奮したカンザブローはユタカに声をかけ、バンノーダーを貸してほしいと頼み込む。

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渋っていたユタカだが、ルリ子に言われて仕方なくバンノーダーを渡すことに。

カンザブロー「機械というより、奇々怪々。これには何か、重大な秘密がある!」

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一方、魔法組の4人はやはりバンノーダーを使うしかないという結論に達し、マジッカーでユタカとルリ子を探すことに。

その後、ようやく二人を発見してバンノーダーを取り戻そうとするが、カンザブローが分解してしまっていた!
4人は5万円の小切手がなくなった経緯をカンザブローに説明する。

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カンザブロー「5万円だと!そりゃ大変だ。わしの給料の10日ぶんじゃないか!申し訳ないことをした。すぐに岩舘のお父さんに会いに行こう」
ショースケ「先生の責任じゃないわ!挟んであることを知らなかったんだもの」
カンザブロー「知る、知らんの問題じゃない。本を預かったのはこのワシなんだから。直ちに、弁償させてもらおう」

といって財布を開くカンザブロー。
が、出てきたのは千円札1枚。

魔法組「千円!?」

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呆気にとられる魔法組の面々。

ハテナマン「無理しなくたっていいんです。10日分でしょう?」

フォローするハテナマン(増田康好)。

カンザブロー「あぁ、それはそうだが・・・」

気まずい顔のカンザブロー。

ショースケ「それより、バンノーダー元通りにして下さい」
ミコ「そうすれば、5万円を取り寄せられるんです」
チクワ「シーっ!魔法のことは内緒だろ」

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チクワ(江村和紀)の言った「魔法」という言葉にカンザブローが反応する。

カンザブロー「魔法だと!?馬鹿なことを言っちゃいかん!現代に生きる君達が、そういう非科学的なことを!くだらん!」
ハテナマン「先生!授業は後でゆっくり。とにかく、早く直して下さいよ!」

とりあえず分解したバンノーダーの組み立てを始めるカンザブロー。

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どうにかバンノーダーを組み立て直したカンザブローだが、それを見ていたベルバラが、さっきの仕返しとばかりにイタズラをする。

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バンノーダーが別物に。

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そうとも気付かず小切手を取り寄せようと試すチクワ。

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取り寄せた小切手はゼロ円だった!

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続いてショースケが挑むが・・・

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小切手ではなく巨大な大切手(?)が飛んでくる。
カンザブローの面目丸潰れ。

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そこでカンザブローが自らバンノーダーを使うことに。

カンザブロー「よし、今度はワシが科学的にやる!出てこい小切手!」

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すると切手が飛んできてカンザブローの顔に貼り付く。

ハテナマン「切手仮面だ!」

ここでまさかのゴレンジャーネタ(笑)
ま、当時は東映を代表する人気作品だったからね。

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失敗と責任を認めるカンザブロー。

カンザブロー「一言もない。ワシの失敗だ。岩舘のお父さんに伝えてくれ。必ず弁償いたしますとな。西郷どんが証人だ!」

上野公園の西郷隆盛像を指差しながら、そう言い残し、トボトボと去っていくカンザブロー。

ミコ「先生、何だか気の毒みたい」
ハテナマン「すっかりしょげちゃったなあ」

それを見ていたショースケがMJバッグの元へ向かう。

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ミコ「どうするの?」
ショースケ「仕方ない。マンガンキーを使うのよ」

ショースケはしっぺ返しを覚悟でマンガンキーを使うことを決意する。

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マンガンキーのしっぺ返しでオタオタするところを見物しようと、ベルバラは遠巻きに見守る。
それを見ていたユタカとルリ子。後ろから現れてベルバラを驚かす。
驚いてひっくり返ったベルバラ。そのはずみでバンノーダーが元に戻ってしまう。

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一方、ショースケが今まさにマンガンキーを使おうとした時、

ハテナマン「待った!もう一度、バンノーダーを使ってみるよ」
ショースケ「そんなこと無駄よ」
ハテナマン「まだ僕は使ってないからね」

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そう言ってバンノーダーを使うハテナマン。

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正常に戻ったバンノーダーで今度こそ小切手を取り寄せることに成功する。
大喜びする4人。だが、ショースケがカンザブローのことを思い出す。

ショースケ「カンザブロー!森本先生を探さなきゃ!弁償するのに困ってる」
ハテナマン「そうだなあ。先生も、生活苦しいもんなあ」

安月給を子供たちに同情されるカンザブロー・・・

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5万円を工面するため、人目を忍んで質屋に駆け込んだカンザブロー。
そこで出会った質屋の主人は、なんと冒頭でカンザブローが一喝して追い払った通行人であった!
質屋の主人は、ここぞとばかりに陰険な物言いでカンザブローに嫌がらせをする。

質屋の主人「これで5万円は無理ですなあ」
カンザブロー「しかし、どうしても必要なんです!教師たるもの、責任を常に全うせねばならんのです!」
質屋の主人「関係ありませんな」
カンザブロー「このとおりです!お願いします!さもないとワシは、子供たちに顔向けが出来ん」
質屋の主人「ほー、この間の勢いはどうしたんですかー」
カンザブロー「自分の過失も償うこともできん男が、どうして子供らのミスを叱れるでしょう」
質屋の主人「そんなこと言ったって別に、私がミスしたわけじゃないんですから」

その時、ふと嫌がらせを思い付いた質屋の主人は、今着ている服を全て預けるなら5万円を貸しましょうと持ちかける。

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カンザブローは悩むことなく「ありがたい!」「ご主人、助かりました」と言って頭を下げ、服を脱ぎ始める。身ぐるみ剥がされても責任を全うしようとするカンザブロー、やはり良い先生である。

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ほぼ裸の状態で質屋を出てきたカンザブローに生徒たちが駆け寄る。

魔法組「先生!」
カンザブロー「おお、小原!岩舘もいるな。どうにか手に入ったぞ!」

5万円を見せるカンザブロー。

カンザブロー「ワシの裸を、笑わんのか?」
ガンモ「笑うもんか!な!」
ショースケ&ミコ「うん」

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ショースケ「第一、先生、裸じゃないわ!」
ミコ「きちんと服を着てます」
チクワ「わあ、格好良いの。な!」

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「素敵だわ」「こういう服、私、一度でいいから着てみたいな」と口々に服を着ている体(てい)で声をかける魔法組の面々。

カンザブロー「裸の王様みたいなこと言うなよ。揃いも揃って、目を悪くしたのか!」

そう言って涙ぐむカンザブロー。うぅ、本当にいい話だ。
そして、後ろからそっとバンノーダーでカンザブローの服を取り寄せるハテナマン。

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すると服が元通りに。
「ワシは服を着てるぞー」と大喜びのカンザブローと子どもたち。

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さすがにこのままでは泥棒になるので、ちゃんと5万円を質屋に返して一件落着。

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ガンモ「怒りっぽいけど」
ハテナマン「魔法を信じてくれないけど」
ミコ「それでも私達は」
チクワ「カンザブロー先生が」
ショースケ「だ~い好き!」

最後はみんなで「だ~い好き」とジャンプして幕。
終わってみればカンザブローが主役と言ってもいいくらいに活躍したエピソードであった。

担任がカンザブローに変わってから、物語に積極的に絡むようになって面白くなってきたし、1クールが終わって子供たちの演技も明らかにノリが良くなってきていて、第2クール以降を楽しみにさせてくれる締め括りであった。

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「5年3組魔法組」感想 第12話「魔法か科学か ヤキトリ作り大競争」

第12話「魔法か科学か ヤキトリ作り大競争」(1977年2月28日)

冒頭、ショースケのお父さん(奥村公延)が風邪をひいたというところから物語は始まる。

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サブタイトルから「科学」と「魔法」の勝負!と思わせておきながら、実は・・・という作品である。

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ショースケ(神アコ)とユタカ(福田信義)が学校から帰ってくるとお父さんが風邪で寝込んでいた。
喉に蒸気をあてる怪しげなアイテム。今で言う加湿器なんだろうけど、この時代は一般的だったのだろうか??

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「父ちゃん、ご馳走作るわね!」と、小学生ながら健気に家事をするショースケ。

ショースケ「父ちゃん、何がいい?」
庄太郎「そうだなあ、何せ口が不味くてなあ・・・今、食べたいものと言やあ」

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庄太郎「焼き鳥だ!」
そこで思い浮かんだのは行きつけの「鳥幸」の焼き鳥であった。

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早速その話をハテナマン(増田康好)とガンモ(すのうち滋之)に相談するショースケ。
父・庄太郎が言うには、色々なお店をまわったけど「何と言っても鳥幸のタレに限る」んだそうである。

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3人は鳥幸を訪れるが、鳥幸はおでん屋さんになっていた!
お店を譲ってもらった店主の話によると、鳥幸のおじいさんは高齢を理由にお店をやめて田舎へ帰ってしまったとのことだった。

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そこで3人はチクワ(江村和紀)とミコ(尾崎ますみ)を連れて、マジッカーで鳥幸のおじいさんの田舎まで追いかけることにする。

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鳥幸のおじいさんの田舎に到着。すると、予想に反してそこはお寺であった。
一瞬、ミコのパンチラを期待してコマ送りしてみたがガードは固かった・・・

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話し声がするので行ってみると、鳥幸のおじいさんとその息子の声であった。どうやら息子はこのお寺の住職をしてるらしい。

息子「もう何年になりますかなあ。何にせよ、殺生をおやめになったのは結構なことでございます」
おじいさん「殺生は大げさだぜ。これでも俺の焼く焼き鳥が気に入って、通い詰めたお客が大勢いるんだ」
息子「何の因果で、お父様のような方がこの寺に生まれましたのか」

ちなみに鳥幸のおじいさんを演じるのは木田三千雄。特撮ファンであればウルトラセブン「明日を捜せ」の回の、占い師・安井役が有名だろう。

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物陰から話を聞いていた魔法組の面々。

ショースケ「親子なんだわ」
ガンモ「親父が息子に説教されてら」
ハテナマン「世の中、近頃、乱れてるよ」

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向かい合って話している親子だが、あまり雰囲気が良いとは言えないようである。

おじいさん「土産代わりに持ってきた鳥とタレだが、こんな調子じゃ食べてもらえそうもねえな」

そう呟くおじいさんに対し、冷ややかな目を向ける息子。

おじいさん「作っては足し、作っては足した、鳥幸のタレだよ。味に、心がこもってらい。それが、物を作るコツよ。惜しいと思うが、しゃあねえ」

そう言っておじいさんはタレを処分しようと、中身の入った壺を持って立ち上がる。

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床下から成り行きを見守り、どうにか魔法で壺を手に入れようと慌てる魔法組だが、ショースケが「(魔法を)使ってる暇ない!」と立ち上がり、「待って!待って!待って下さい!待って!」とおじいさんのところへ駆けて行く。

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突然現れたショースケに驚くおじいさんだが、ショースケが「鳥幸ファンの客なんです」と言うと満面の笑みで喜ぶ。

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それを見て、ショースケも笑顔になる。

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おじいさん「小原さんに、くれぐれもよろしくな!このタレを付けて食べりゃ、風邪なんかもういっぺんに吹き飛んじまう」
ショースケ「ありがとうございました!」

おじいさん「どうだ、わしの話がホラでないことがわかっただろう」
息子「恐れ入りました。こんな遠くまで、お得意さんが訪ねてこようとは」

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この後、CMまで時間が余ってしまったのか、バスとバス(=お風呂)をかけた他愛のないやり取りが続く。この辺りは本当に尺稼ぎって感じである。

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本来であれば、これにて一件落着なのだが、物語はここで急展開を迎える。
タレを味見させてくれと言ったガンモが手を滑らせてタレをこぼしてしまうのである。
責任を感じたガンモはショースケに謝り、マンガンキーで事態を解決しようとする。

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一方、こぼれたタレは偶然にも魔女ベルベラ(曽我町子)の顔を直撃していた。怒るベルバラ。

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ガンモはしっぺ返しを覚悟の上でマンガンキーを使おうとするが、それを止めたのはショースケだった。

ショースケ「待って!使う必要ないわ。魔法に頼ってタレを取り寄せるより、私の手でこしらえた方が、少しぐらい不味くてもお父さん喜ぶと思うの」
ガンモ「ショースケ!根性のある女だなぁ」

さて、ここでベルバラが登場。タレをぶっかけられた仕返しに雷雲を呼び寄せて魔法組をこらしめようとする。

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ガンモは機転を利かし、犯人は自分だから、仕返しは自分だけにしてくれと頼む。
そして、ベルバラにかけたタレと、味も色も匂いも全く同じものをぶっかけろと要求する。
挑発に乗ったベルバラはタレをつくることを承諾するのであった。

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ところ変わってカンザブロー(園田裕久)登場。

カンザブロー「しかし教師というのは忙しい職業だなあ、給料のわりには」

教育者としてとんでもないことをボヤくカンザブロー。
そして考え事をしながら歩いていると映画の看板に激突するのだが、その看板が非常に気になる。

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当時、実際にこんな映画があったのだろうか?

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マジッカーを地上に着陸させて小さくしたところを偶然カンザブローに目撃されてしまう。
マジッカーに興味津々のカンザブローは、マジッカーの仕組みを解明して博士論文を書いてやると大興奮。

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ハテナマンは先生の専攻が理化学で、あらゆる謎を解明するのが子供の頃からの夢だったという話を知り、先生をその気にさせて、化学分析でタレを作ってもらうよう仕向ける。

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ハテナマンの機転に感心するミコとチクワ。

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その結果、理科室でタレの分析を行ない再現に挑むことになったカンザブロー。

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ベルバラは魔法を駆使してタレを作り出す。

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一方、ショースケはミコと共に自宅でタレ作りに励んでいた。
今日はハテナマンとガンモが何とかしてくれそうだが、この次ほしい時に困るから、というのである。

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ガンモはベルバラからぶっかけられたタレを洗面器でキャッチ!

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ハテナマンとチクワもカンザブローの化学分析でつくったタレを「これぞ科学の結晶!」と喜んで持っていく。

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かくして出来上がった科学のタレと魔法のタレ。

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早速、ショースケのお父さんに味見をしてもらうが、意外にも「あんた達には悪いけど、どっちもどっち」という結果に。

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そしていよいよショースケの作ったタレを味見してもらうことに。
不安そうに見守る魔法組の面々。

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「うめえ。これこそ本物だ!これこそ鳥幸の味だー!」立ち上がって喜ぶお父さん。

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喜ぶショースケ。本当に良い笑顔である。

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ミコ「不思議だわ。なぜ魔法も科学もダメで、ショースケの味が合ったのかなあ?」
ショースケ「教えてあげようか」
ミコ「え?」
ショースケ「お父さん、風邪で口がまずくなってるの。そう思って、何もかも辛めに味付けしといたの」
ミコ「あ、そうか!」

「ショースケの心がこもっていたから」という曖昧な理由で終わらせず、濃いめの味付けにしたのは父を思いやる気配りがあったからだ、というネタばらしがなかなか秀逸である。

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ミコ「魔法も科学も、ショースケの熱意に負けたんだわ」

そしてミコのこのセリフが全てを物語っていると言えよう。
鳥幸のおじいさんの「味に心がこもってらい。それがモノを作るコツよ」というセリフにもつながってくるわけである。

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そしてみんなで焼き鳥パーティー。

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最後は快気祝いに父ちゃんが隠し芸(カッポレ)を披露して幕。
というわけで、脚本も演出も良く練られていて、実に魔法組らしい佳作であった。

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「5年3組魔法組」感想 第11話「姉さん お嫁にいかないで!」

第11話「姉さん お嫁にいかないで!」(1977年2月21日)

今回はチクワ主演回である。以前にも触れたようにチクワ主演回というのは、どういうわけか駄作・凡作が多いのだが、本話については名編「大好き!泣き虫先生」を手がけた田村多津夫氏が脚本だけあって、チクワ主演回の中では非常によく出来たストーリーである。
また、本作品では初登板となる長石多可男氏が監督を務め、非常に印象的なカットをいくつも残し、作品の完成度を高めていると言えるだろう。

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さて、冒頭から走るチクワ(江村和紀)。体育の授業にもかかわらず体操着を忘れてしまったのだ。バンノーダーで取り寄せようと必死に(MJバッグを持っている)ハテナマンを探すが見つからない。
ここで貴重なショースケ(神アコ)のブルマ姿が拝める。その手の趣味の人にはたまらない映像であろう。

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そして、これまた貴重なミコ(尾崎ますみ)のブルマ姿。しかもショースケがショーツ型ブルマなのに対し、時代を感じさせるちょうちんブルマである。

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結局、授業に間に合わず校庭に正座するチクワ。

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そこへリンイチのお姉さんの理恵が体操着を届けに学校にやってくる。演じるのは野川愛。美人である。忍者キャプターの花忍役が有名かな。

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「姉さんか、美人だなぁ。素敵な姉さんじゃないか。ウハハハハハ」と下品に笑うカンザブロー(園田裕久)。

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ここで改めてチクワの家族が紹介される。
「優しいお姉さん」。

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「ちょっぴりうるさいお母さん(浜田ゆう子)」。

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「そして、僕のお父さん(福岡正剛)。会社の社長で市会議員だ」。

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教育パパに、しつけにうるさいママという家庭環境に窮屈な思いをしているチクワ。
そんな中、優しい姉の存在がチクワには大きな救いなのであった。

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そしてサブタイトルからわかる通り、今回はチクワのお姉さんがお嫁にいくかも?!という話なのである。

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その夜、チクワは、両親が理恵に縁談の話を持ちかけていることを偶然耳にしてしまう。

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「姉さんが、結婚・・・」

大好きな姉さんが結婚してしまうというショックで妄想モード全開に!

「姉さんがいなくなるなんてイヤだ!」

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翌日、学校の屋上で遊んでいる魔法組5人。
明らかに元気がないチクワを見てガンモ(すのうち滋之)が声をかける。

ガンモ「チクワ!どうしたんだ。元気ねえな」
チクワ「ねえ、お願いだからさ、何にも聞かないで魔女バッグ貸してよ」
ハテナマン「そりゃあ無理だよ」
チクワ「ね、お願いだからさ!」
ガンモ「一体、何があったんだよ!」

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ショースケ「多数決で決める約束でしょ!何に使うかわからないんじゃ、決の取りようがないじゃない!」

縄跳びでピョンピョンと上下に跳ねながら喋られると、ショースケの胸の揺れが気になって仕方ないんだが・・・(笑)

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チクワ「それはわかってるんだけどさ。な、一生のお願いだからさ!」
ミコ「どうして言えないの?理由さえ話してくれれば私達だって」
ハテナマン「そうだよ!話してくれよ!」
ガンモ「チクワ!それでも友達かよ!何でも話してくれればいいじゃないか」

黙り込むチクワ。

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ガンモ「そうかよ、わかったよ。もう友達でも何でもないんだな!」

そこまで言われてようやく思い口を開くチクワ。

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チクワ「実は、姉さんがいなくなっちゃうんだ」
ミコ「いなくなっちゃうって?」
チクワ「結婚するんだよ」
ガンモ「姉さん、結婚するのか!なんだよ、素敵な話じゃねえか」
ハテナマン「ところが、素敵なことじゃないみたいだな」
ショースケ「そのようね」
ミコ「チクワ、姉さんの結婚に、反対なのね?」
チクワ「うん・・・」

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結婚相手がどんな人かをチクワに問う魔法組の面々。
その後ろを走行する都電が非常に印象的なカットである。

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しかし当のチクワは相手の名前も顔も知らないことがわかり4人は驚き呆れる。

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その結果、姉さんの結婚をやめさせるかどうか、相手の人がどんな人か確かめてからにしよう、という結論に落ち着く。

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そしてバンノーダーで姉さんの縁談相手の写真を取り寄せる。
この時、「ちょっと見せてー!」とすごい勢いで駆けてきてミーハーな感じに写真を覗き込むミコが、お年頃な感じがしてすごく可愛いのである。

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そして縁談相手の写真がこの人。
そう、特撮ファンであればすぐにピンとくるであろう谷岡弘規である(この当時は旧芸名の谷岡行二)。この数年後に「バトルフィーバーJ」で主役のバトルジャパンを演じることになる。

ミコ「へー、感じの良い人じゃない」
ショースケ「そうね」
ガンモ「どれどれ、へー、結構ハンサムじゃねえか」
チクワ「顔だけじゃわからないよ」

そしてハテナマン(増田康好)が見つけた身上書から名前が久保田ススム、そして住所も判明し、みんなで彼のマンションに行ってみることに。幸か不幸か久保田は留守だったが、そこが立派なマンションだったことから月給も高いんじゃないかと推測する。

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ここで場面転換として挿入される夕焼け空のカットが印象的だ。

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その帰り道、魔法組5人はおでん屋の屋台にいるカンザブローを目撃する。そしてその隣りでカンザブローと話していたのが、姉さんの縁談相手の久保田だった!
あの二人、どういう関係なんだろうと遠巻きに眺める魔法組であった。

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翌日、学校で昨夜のことをカンザブローに聞いてみると、久保田はカンザブローの後輩で、昨夜は久保田からの相談で会っていたということだった。そしてチクワのお姉さんが結婚相手ということも知ったようであった。

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チクワはカンザブローに久保田がどういう人なのかを聞いてみる。

カンザブロー「久保田は良い奴だよ。学生時代からよく知っているが、あんな良い奴はいない。先輩のわしが保証する」

そう言われて考え込むチクワ。

カンザブロー「奴なら、姉さんを幸せにする!安心しろ!」

思い詰めたチクワは「先生、結婚って、どういうことですか?」と疑問をぶつける。

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カンザブロー「それは、難しい問題じゃなあ。わかりやすく言うとだな、人間は誰でもそうなんじゃが、幸せを求めて生きているものなんじゃ。気の合った者同士が一緒に暮らし、立派な家庭を築き、幸せを求めて分かち合い、人間らしゅう生きていく。それの第一歩が結婚なんじゃ。わかるか?」

「はあ」と曖昧に頷くチクワ。

カンザブロー「心配ない!奴ならお前の姉さんを幸せに出来る!」


こんなふうに先生が生徒たちを大人の立場として諭すという、いかにも学園ドラマ的な構図は高牧先生の頃には見られなかった。先生がカンザブローに交代したことで、このような変化が生まれるようになったわけである。この作風の変化には賛否両論あるかも知れないが、ドラマに厚みが感じられるようになり、こうしたやり取りを通して各キャラクターの掘り下げが進んだことも考えると、管理人の見解としては大成功だったと思っている。

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ただ、久保田は結婚をするかどうかで迷っているのだという。エンジニアとしてまだ未熟だから結婚はまだ早いと考えているのだという。
カンザブローは「眼の前に幸せがぶら下がっているというのに」と久保田の迷いを遠回しになじる。

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チクワ「幸せかあ。姉さんが幸せに」

カンザブローから何度も「幸せ」という言葉を繰り返され、改めて姉さんにとっての幸せについて考えるチクワであった。

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場面変わって・・・ガソリンスタンドに停車していた久保田の車の前に仁王立ちし、正面から久保田を見つめるチクワ。
ここで、「はしだのりひことクライマックス」の大ヒット曲「花嫁」のインストゥルメンタルが流れる。当時の視聴者からすると数年前のヒット曲なのですぐにピンとくることだろう。今の若い人は知らんだろうが。

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真剣な顔のチクワ。

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運転席の久保田、サングラスを外してチクワを見つめ、笑顔を見せる。

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思わずチクワも笑顔になりかける。そして何かを決意したかのように走り出す。
そして立ち止まり、笑顔で空を見上げる。ここで「花嫁」のインストゥルメンタルがサビに入るのだが、ドラムの音がチクワの心情を体現しているようで実に効果的である。

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そしてまた印象的な夕焼け空のカット。

チクワ「あの人なら大丈夫!姉さんに幸せになってもらわなきゃ!」

ここで初めてチクワは自分だけの気持ちではなく、姉さんの幸せを願うという気持ちに心情が変化するのである。

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夕陽を浴びて走る都電に久保田と理恵の笑顔が重なり、とても美しい映像に仕上がっている。

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日曜日、久保田は竹田家を訪れ、理恵を連れて車でデートに向かう。

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そして、そのデートを上空よりマジッカーで追跡する魔法組5人。

チクワ「姉さんと結婚しないなんてとんでもない。姉さんには幸せになってもらわなきゃ。どうしても結婚してもらうよ」

一転して「結婚させる」ことになったチクワ。そんなチクワに魔法組のみんなも同意する。

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二人が向かったのは横浜ドリームランド。遊園地である。
現在は経営悪化のため閉園して跡地になってしまっているので、この回はある意味で貴重な映像資料と言えるだろう。

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二人のデートの様子をアトラクションの物陰からこっそり観察する5人。

ミコ「ロマンチックじゃないわねえ」
ショースケ「デートって感じじゃないわ」
ハテナマン「そうみたいだね」
ガンモ「ちぇえ、せっかく期待してたのになぁ」

小学5年生にデートを論評されるというのも何だか面白い。

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二人は別のアトラクションに移るが、やはりデートとは違う雰囲気である。

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ハテナマン「やっぱりカンザブローが言ってたように、まだ結婚する気はないのかなあ」
チクワ「魔法で、姉さんを幸せにするんだ!」
ハテナマン「よし!その意気だ!」

魔法組の会話を聞いていたMJくんは感心する。

MJ「いやあ、良い話だねえ。お姉さんを結婚させようと、一生懸命になるなんてねえ」

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ここでチクワはマンガンキーを使うことにする。

チクワ「アバクラタラリン、クラクラマカシン、久保田さんが姉さんと結婚したくなるような、素晴らしい夢の世界に二人を連れて行っておくれ!」

ここで直接的に「二人を結婚させておくれ」と言わないところがこの物語のポイントなのである。

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マンガンキーの力で、二人は王子様とお姫様になって夢の国へ。

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そこへベルバラ(曽我町子)が現れ「結婚させてたまるか!怖い夢の世界になれ~」と魔法をかけてしまう。その結果、雷鳴が轟き、怪物の襲ってくる怖い夢の世界に。
この辺りの演技、バトルジャパンと花忍(忍者キャプター)そのものである^^;

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デートが終わって、二人は考えていたことを打ち明ける。

久保田「僕は、エンジニアとしてはまだ一人前じゃない」
理恵「私、今、料理学校に通っていますけれど、これはただ、奥さんになるためだけじゃないんです」
久保田「僕ももっと勉強したい。外国へも行きたい。まだ、結婚はできません」
理恵「実は私も、料理の勉強をずっと続けていくつもりです。もちろん父や母を喜ばせるためなら結婚しても、そう思う気持ちもありましたけれど。でも私、結婚はまだ早すぎるんです」

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理恵「私、何だか夢を見ていたような気がします。本当のことを打ち明けてすっきりしましたわ。今日のデート、とっても楽しかったです」
久保田「実は、僕も同じようなことを考えてました」
理恵「じゃ、ここで」
久保田「いや、お送りしますよ」
理恵「いいえ、本当にここで失礼します」
久保田「そうですか」
理恵「ええ、またいつかお会いできるまで、さよなら!」
久保田「さよなら!」

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「さよならー!」と、二人は笑顔で縁談を先送りにして別れるのである。

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その様子を見守っていた5人。

ショースケ「二人とも結婚するつもりはないみたいね」
ミコ「けど、マンガンキーは願いを叶えてくれないのかしら」
ハテナマン「はてな?これがしっぺ返しかなあ」
ガンモ「どうすんだよチクワ!」
チクワ「どうするって、姉さんからさよならって言ったんだからさ」

そう言って俯くチクワ。

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場面変わって。

「よかった!姉さんお嫁にいかなくて!」と満面の笑みのチクワ。

これでは何も成長していないのでは?と思いきや・・・

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チクワ「姉さんはいつかお嫁に行く。それまでに僕も、もう少ししっかりしなきゃ」

そうチクワに決意させることで、今後の成長を期待させつつ、きれいに幕を閉じる。


いやあ、予想以上に長いレビューだった。「泣き虫先生」の回をレビューした時にも感じたが、田村多津夫氏の脚本はとにかく密度が濃い!(褒め言葉)。先生がカンザブローになったことで更に拍車がかかったと言えるだろう。
また、田村氏の脚本はテーマ性が強く、管理人的には、実はメインライターの辻真先氏の脚本よりも好みだったりする。

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おまけ。
ちなみに本話よりOPの映像に森本先生(園田裕久)のカットが追加されている。

<<本ブログにおけるキャプチャー画像の著作権は東映に所属します>>

「5年3組魔法組」感想 第10話「迷子になったキューピー人形」

第10話「迷子になったキューピー人形」(1977年2月14日)

高牧先生(団しん也)の退場回である。しかし、最後の出演というわりにその扱いは非常に淋しい。

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冒頭、朝礼において高牧先生の退任の挨拶があるのだが、泣いているのは高牧先生だけ。

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後任は森本先生と発表があり、拍手で迎えようとする魔法組だが・・・

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高牧先生があまりに泣きまくるため、気の毒になり思わず拍手の手をおろしてしまう。

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その後も高牧先生のひたすら湿っぽい挨拶は続き、その嗚咽がスピーカーを通じて校庭中に響き渡る。

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そしてこのサブタイトルである。
最後だと言うのに高牧先生の名前はかすってもいない(笑)

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サブタイトル後、いきなり魔法組5人が神社でお参りしているシーンから始まる。
初詣?、かと思ったが、放送日は2月14日なので当時の視聴者からすると違和感を感じるところだろう。これは推測だが、おそらく本話の撮影が行なわれた時期がちょうどお正月頃だったのではないだろうか。
その後、高牧先生の下宿に行って、引っ越しの荷造りの手伝いに行こうと話がまとまるが・・・

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「どうして転勤なんかあるのかなあ・・・ちくしょう!」と、ハテナマン(増田康好)が、やけ気味にバットで打ったボールが遠くへ飛んでいってしまい・・・

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よりにもよって、おっかねえ婆さんと呼ばれる戸倉かね(武智豊子)さんの家の窓ガラスを割ってしまう。「しまったあ!」と言っても後の祭り。

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謝りに行くことになったハテナマンだが、窓ガラスを割った罰として、おっかねえ婆さんの家の障子の貼り替えをさせられる。

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さらにおっかねえ婆さんは様子を見に来た残り4人も捕まえて家の手伝いを命じる。

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ショースケ(神アコ)は炊事。

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ミコ(尾崎ますみ)はアイロン掛け。

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子供たちの悪戦苦闘を横目に、おっかねえ婆さんはキューピーと戯れる。

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チクワ(江村和紀)は庭掃除。

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ガンモ(すのうち滋之)は洗濯・・・といった具合である。

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ようやく解放された魔法組5人。

ショースケ「もうこの時間じゃ先生の荷造り済んじゃったわね」
ハテナマン「仕方ないや、トラックの出る時間に合わせて、送りに行こう」
ミコ「肩が痛いわ。おばあさん一人なのに、あんなに洗濯物ためるなんて」
チクワ「昔は家族がいたんだろ」
ハテナマン「息子がアメリカへ転勤したんだって。外国へ行くのはいやだって、おっかねえ婆さんだけ残ったのさ」
ガンモ「あんなばあさんが行ったら国際問題になるよ!」

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「魔法で仕返ししたら?」
そこに突如現れたベルバラ(曽我町子)が子供たちをけしかける。

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ショースケ「みんなダメよ、その手に乗ったら!」
ベルバラ「おやどうしてさ、そんな時のために魔女バッグがあるんじゃないのさ!」

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ミコ「イヤよ、この頃うまくいったためしがないんだもん、フン!」

「フン」って漫画的というか演劇的表現を実際にやるミコが面白い。

チクワ「そう、やったと思えばしっぺ返し!」
ハテナマン「幸せの隣りは不幸せだからね!」
ベルバラ「それは私のセリフでしょ!」
ショースケ「とにかく、魔法を使うのはお断り!」
ベルバラ「まあ、なんてだらしがないんでしょうねえ」
ガンモ「そんなに使ってほしかったら、ほら!」
ベルバラ「なんだいこの手は?」
ガンモ「見物代、ちょうだい」

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魔法組5人が口々に「ちょうだい!」「ちょうだい!」とベルベラに手を差し出す。

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ベルバラは「いい加減におし!」と怒って去ってしまう。
ベルバラを追い払って大喜びの魔法組の面々。

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そこへユタカ(福田信義)とルリ子(遠藤美絵)がハテナマンを訪ねてやってくる。
ルリ子がキューピー人形を失くしてしまったので魔法で見つけてほしいというのだ。

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ハテナマンはバンノーダーで呼び寄せることに。
「アバクラタラリン、クラクラマカシン、ルリ子のキューピー飛んで来い!」

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無事、ルリ子のキューピー人形を取り寄せることが出来て一件落着と思いきや・・・

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ルリ子という名前だけで呼び寄せたために、日本中のルリ子のキューピーを呼び寄せてしまうことに!
ただ、同名の女の子のキューピーならわかるが、店頭や叩き売り(キューピーの叩き売り!?)にある「ルリコのキューピー」というのが、全くもって意味不明である。
「ルリコ」と「キューピー」の関連付けがあまりにも強引すぎる。この辺りはノリと勢いで書いた脚本って感じだ。

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そして増え続けるキューピー人形・・・

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「あとはもう知らないっと!行こう!」
収拾がつかなくなった状況を見てユタカとルリ子は真っ先に逃げ出す。
ちなみに手前にある物体は、ハテナマンを押し倒した巨大キューピーの頭である。

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5人はそれぞれが魔法道具を使ってキューピーを元の場所に戻すことに。

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どうにかキューピー人形を元の場所に戻して集合した魔法組。しかし、届け先がわからないキューピーが一つだけ残ってしまった。そしてキューピー人形に付いていた名札から、よりによっておっかねえ婆さんのキューピー人形であることが判明する!

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メタモライトで犬に変身したガンモはおっかねえ婆さんの家を偵察。
そこでアメリカに行った孫娘の名前がるりこであり、とても会いたがっていること、そしてるりこの使っていたおもちゃを大切に保管していたことを知る。

おもちゃ箱から一つ一つおもちゃを出して、孫娘の写真に見せてあげるおっかねえ婆さん。その過程でキューピー人形がないことに気が付いてしまう。

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泣きそうな顔してキューピーを探しているおっかねえ婆さんの話をガンモから聞かされ、みんなはすぐに返してあげようとするが、今度怒られて家の手伝いをさせられては、それこそ高牧先生の見送りに間に合わなくなるんじゃないかと考え込んでしまう。

その時、ミコが「誰かがおばあさんの孫になってキューピーを持っていき、その後ドロンして逃げ出す」というアイデアを思いつく。

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ハテナマンは「よし!善は急げだ!」とメタモライトで変身する。ところが、小さな女の子かと思いきや、るりこは成人した女性だったことに驚く5人。

ちなみに戸倉るりこを演じるのは日高久美子。後年「電子戦隊デンジマン」において婦人警官役で出演することになる。

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そこへタイミング悪く(キューピーを探しまわっていた)おっかねえ婆さんが来て、ハテナマンが変身したるりこを見つけてしまう。
急遽、シナリオを変更して、まずキューピー人形を渡し「るりこが今、アメリカから帰ってきた」という芝居を打つことに。

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(るりこの姿の)ハテナマンがおっかねえ婆さんの家に連れていかれるという展開に呆然とする4人。

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とりあえず魔法でどうにかしようとおっかねえ婆さんの家に向かう4人だが、その途中でカンザブロー(園田裕久)に呼び止められる。高牧先生の出発予定が早まったのですぐに下宿に行ってやれと言われる。「さあ行こう!」とカンザブローに先導され、ハテナマンは置いてきぼりになってしまう。

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おっかねえ婆さんにぎこちない演技で対応するハテナマン。
そこへ本物のるりこから国際電話がかかってくる。

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不審に思ったおっかねえ婆さんが部屋を見渡すと(ハテナマンの変身した)るりこの姿が消えていた。おっかねえ婆さんは、るりこに会いたい一心で夢を見ていたんだと納得する。

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高牧先生の下宿前。

カンザブロー「あとはわしが引き受けた。安心してくれ!」
高牧先生「宜しくお願いします」
ショースケ「先生さようなら」
ガンモ「元気でね」
ミコ「先生!」
チクワ「さようなら」
高牧先生「お前らも、しっかりやれよ!」
4人「はい!」

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そして見送るみんな。

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ようやく合流できたハテナマンだが見送りには間に合わなかった。
そこで見送りのやり直しをしよう!とマジッカーで追いかけることに。

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「俺はあくまで魔法を信じない。だが、見送りに来てくれたお前たちの気持ちは信じるぞ」
そう言ってうれしそうに手を振る高牧先生。

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というわけで高牧先生最後の出演回であったが、高牧先生の出番は冒頭とラストだけという何とも淋しいものであった。
最後のセリフが印象的ではあったが、それならもう少し生徒との交流を描いてほしかったところだろう。この点を反省してか、後任の森本先生(カンザブロー)は積極的に生徒と絡んでいくことになる。

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