第14話「魔法で相撲だハッケヨイ!」(1977年3月14日)
最初に断っておくと、この14話、脚本的にあまり面白い話ではない。
脚本は初登板の鷺山京子氏なのだが、この人、あの第4話「一生一代の大ピンチ」で酷い脚本を書いた石森史郎氏のお弟子さんなのだ。キャラやアイテムといった基本設定の勝手な改変が興醒めであるし、ストーリー的な粗も目立つ。どうも師匠の悪い点まで受け継いでしまっているようである。
一方、子供たちの演技は相変わらず上手で、所々で目を引くユニークな演出もあるだけに、脚本の不出来が非常に惜しいという印象を受けるエピソードでもある。
脚本は初登板の鷺山京子氏なのだが、この人、あの第4話「一生一代の大ピンチ」で酷い脚本を書いた石森史郎氏のお弟子さんなのだ。キャラやアイテムといった基本設定の勝手な改変が興醒めであるし、ストーリー的な粗も目立つ。どうも師匠の悪い点まで受け継いでしまっているようである。
一方、子供たちの演技は相変わらず上手で、所々で目を引くユニークな演出もあるだけに、脚本の不出来が非常に惜しいという印象を受けるエピソードでもある。
さて、前置きが長くなってしまったが本編である。
行司役の女子はガンモの勝ちを告げたが、それに意義を唱えるリョータ。
女の子に手を出しちゃいかんよ。
女の子に手を出しちゃいかんよ。
ガンモ「まあいいや、引き分けにしよう!」
と、大人の対応で丸く収めようとするが・・・
と言うものだから、また喧嘩が始まる。
この相撲の勝敗に対するリョータの異常なまでの情熱が本話のポイントでもある。
ショースケ「今度の相撲大会で代表に選ばれると、去年ミカン狩りに行った福浦小学校へ行けるのよ」
リョータ「え、本当か?」
ショースケ「僕は嘘なんかつきません!」
リョータ「え、本当か?」
ショースケ「僕は嘘なんかつきません!」
この辺りのやり取りがショースケらしくて面白い。
ミコ「福浦小学校は姉妹校でしょ。だからうちの代表が向こうの相撲大会に招待されるの」
リョータ「バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!」
飛び上がって喜ぶリョータ。
ハテナマン(増田康好)「うん!」
ガンモ「そして、美味い魚」
ショースケ「ガンモ、チャンスね!」
ハテナマン「頑張れよ!」
ガンモ「そして、美味い魚」
ショースケ「ガンモ、チャンスね!」
ハテナマン「頑張れよ!」
そう言ってガンモを応援する魔法組の面々。
一方、リョータも「頑張るぞー!」と気合を入れるのであった。
そして女子が逃げていった先にはガンモがいた。
ガンモ「どうしたんだい?」
女子「このブローチくれって言うの。やだって言ったら蛇で脅かすの」
リョータ「おい岩館、邪魔すんなよ。おい、ケイコ、これがイヤならプラモデルもあるぜ、ジェット機の」
ガンモ「おい、逃げろや」
女子「ありがとう!」
そう言ってリョータの行く手を遮って女子2名を逃がすガンモ。
ガンモ「おい、待てよ!弱い者いじめする奴は許せねえ!」
リョータ「なにい!」
そう言って取っ組み合いの喧嘩が始まる。
まさに由緒正しきガキ大将の鑑である。
ここでタイトルコールとなる。
ガンモは、相撲大会を楽しみにして待っててくれとみんなに宣言する。
身体も大きく気合い充分なリョータに対して・・・
作品的にはこの魔法合戦が見どころの一つのはずなのであるが、そもそもバンノーダーは物を取り寄せる道具であって、立場を逆転させる機能ではないわけで、こういう基本設定を無視した魔法合戦を見せられても、今ひとつ盛り上がらないのが非常に残念な点である。
最後は「どうにでもなれ!」とヤケクソ気味に出した張り手が偶然にヒットしてハテナマンが勝利をおさめる。
ハテナマン「はてな、こりゃあ何かわけがありそうだな。よし、ここはガンモに任せよう!」
そう言ってMJバッグをガンモに渡すハテナマン。
ガンモ「ありがとう!みんな!」
ちなみにこのシーンではショースケが「僕」ではなく「私」と言っている。
こういう基本設定の勝手な改変が色々と惜しいのである。
CM後、部屋で何を使って様子を探ろうかと思案するガンモ。
MJ「これこれこれ、0点ボーイ。まず相手の様子を探らなきゃ、何にもならないだろう」
ただ、石森史郎氏の脚本回でも書いたとおり、ペンタゴンは物の大きさを自由に変えることのできる道具であって透視アイテムではない。
エピソードの根幹に関わる重要な場面において、基本設定を勝手に改変してしまうのは興醒め以外の何者でもない。
エピソードの根幹に関わる重要な場面において、基本設定を勝手に改変してしまうのは興醒め以外の何者でもない。
家業のクリーニング屋を手伝ってアルバイト代を貯めたり、冒頭で女子からブローチを巻き上げようとしたことも、春野先生に贈り物をしたかったということなんだろうと推測できる。
そこで校医の春野先生(新海百合子)と出会い、リョータと春野先生との出会いを聞くことに。
去年の秋、東町小学校と福浦小学校が合同ミカン狩りを行なった際、福浦小学校の女子が東町小学校の生徒によってミカンの木の上に帽子を上げられてしまう。それをとってあげようとしたリョータが木から転落し、リョータは東町小学校の先生に叱責されてしまう。それを庇い立てしたのが春野先生だったというのである。
母のいないリョータは、春野先生に亡き母の面影を見出したようなのであった。
ガンモ「そうだったのか・・・先生、どうもありがとう!」
4人で示し合わせての仮病作戦も失敗に終わり、最後の手段としてマンガンキーを使うことに。
ガンモ「アバクラタラリン・クラクラマカシン、リョータが代表になりますように!」
この顔、どうみてもキカイダーのオマージュである(笑)
特撮ファンにとってはウルトラQの関デスク役が有名だろう。
うーん・・・「一生一代の大ピンチ」の回でもそうだったが、取って付けたようなしっぺ返しは作品の質を落とすので、こういう描写はしない方がいいなあ。
というわけで、所々に面白い要素はあるものの、肝心の脚本が残念な出来のエピソードであった。
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