第12話「魔法か科学か ヤキトリ作り大競争」(1977年2月28日)

冒頭、ショースケのお父さん(奥村公延)が風邪をひいたというところから物語は始まる。

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サブタイトルから「科学」と「魔法」の勝負!と思わせておきながら、実は・・・という作品である。

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ショースケ(神アコ)とユタカ(福田信義)が学校から帰ってくるとお父さんが風邪で寝込んでいた。
喉に蒸気をあてる怪しげなアイテム。今で言う加湿器なんだろうけど、この時代は一般的だったのだろうか??

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「父ちゃん、ご馳走作るわね!」と、小学生ながら健気に家事をするショースケ。

ショースケ「父ちゃん、何がいい?」
庄太郎「そうだなあ、何せ口が不味くてなあ・・・今、食べたいものと言やあ」

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庄太郎「焼き鳥だ!」
そこで思い浮かんだのは行きつけの「鳥幸」の焼き鳥であった。

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早速その話をハテナマン(増田康好)とガンモ(すのうち滋之)に相談するショースケ。
父・庄太郎が言うには、色々なお店をまわったけど「何と言っても鳥幸のタレに限る」んだそうである。

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3人は鳥幸を訪れるが、鳥幸はおでん屋さんになっていた!
お店を譲ってもらった店主の話によると、鳥幸のおじいさんは高齢を理由にお店をやめて田舎へ帰ってしまったとのことだった。

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そこで3人はチクワ(江村和紀)とミコ(尾崎ますみ)を連れて、マジッカーで鳥幸のおじいさんの田舎まで追いかけることにする。

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鳥幸のおじいさんの田舎に到着。すると、予想に反してそこはお寺であった。
一瞬、ミコのパンチラを期待してコマ送りしてみたがガードは固かった・・・

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話し声がするので行ってみると、鳥幸のおじいさんとその息子の声であった。どうやら息子はこのお寺の住職をしてるらしい。

息子「もう何年になりますかなあ。何にせよ、殺生をおやめになったのは結構なことでございます」
おじいさん「殺生は大げさだぜ。これでも俺の焼く焼き鳥が気に入って、通い詰めたお客が大勢いるんだ」
息子「何の因果で、お父様のような方がこの寺に生まれましたのか」

ちなみに鳥幸のおじいさんを演じるのは木田三千雄。特撮ファンであればウルトラセブン「明日を捜せ」の回の、占い師・安井役が有名だろう。

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物陰から話を聞いていた魔法組の面々。

ショースケ「親子なんだわ」
ガンモ「親父が息子に説教されてら」
ハテナマン「世の中、近頃、乱れてるよ」

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向かい合って話している親子だが、あまり雰囲気が良いとは言えないようである。

おじいさん「土産代わりに持ってきた鳥とタレだが、こんな調子じゃ食べてもらえそうもねえな」

そう呟くおじいさんに対し、冷ややかな目を向ける息子。

おじいさん「作っては足し、作っては足した、鳥幸のタレだよ。味に、心がこもってらい。それが、物を作るコツよ。惜しいと思うが、しゃあねえ」

そう言っておじいさんはタレを処分しようと、中身の入った壺を持って立ち上がる。

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床下から成り行きを見守り、どうにか魔法で壺を手に入れようと慌てる魔法組だが、ショースケが「(魔法を)使ってる暇ない!」と立ち上がり、「待って!待って!待って下さい!待って!」とおじいさんのところへ駆けて行く。

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突然現れたショースケに驚くおじいさんだが、ショースケが「鳥幸ファンの客なんです」と言うと満面の笑みで喜ぶ。

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それを見て、ショースケも笑顔になる。

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おじいさん「小原さんに、くれぐれもよろしくな!このタレを付けて食べりゃ、風邪なんかもういっぺんに吹き飛んじまう」
ショースケ「ありがとうございました!」

おじいさん「どうだ、わしの話がホラでないことがわかっただろう」
息子「恐れ入りました。こんな遠くまで、お得意さんが訪ねてこようとは」

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この後、CMまで時間が余ってしまったのか、バスとバス(=お風呂)をかけた他愛のないやり取りが続く。この辺りは本当に尺稼ぎって感じである。

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本来であれば、これにて一件落着なのだが、物語はここで急展開を迎える。
タレを味見させてくれと言ったガンモが手を滑らせてタレをこぼしてしまうのである。
責任を感じたガンモはショースケに謝り、マンガンキーで事態を解決しようとする。

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一方、こぼれたタレは偶然にも魔女ベルベラ(曽我町子)の顔を直撃していた。怒るベルバラ。

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ガンモはしっぺ返しを覚悟の上でマンガンキーを使おうとするが、それを止めたのはショースケだった。

ショースケ「待って!使う必要ないわ。魔法に頼ってタレを取り寄せるより、私の手でこしらえた方が、少しぐらい不味くてもお父さん喜ぶと思うの」
ガンモ「ショースケ!根性のある女だなぁ」

さて、ここでベルバラが登場。タレをぶっかけられた仕返しに雷雲を呼び寄せて魔法組をこらしめようとする。

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ガンモは機転を利かし、犯人は自分だから、仕返しは自分だけにしてくれと頼む。
そして、ベルバラにかけたタレと、味も色も匂いも全く同じものをぶっかけろと要求する。
挑発に乗ったベルバラはタレをつくることを承諾するのであった。

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ところ変わってカンザブロー(園田裕久)登場。

カンザブロー「しかし教師というのは忙しい職業だなあ、給料のわりには」

教育者としてとんでもないことをボヤくカンザブロー。
そして考え事をしながら歩いていると映画の看板に激突するのだが、その看板が非常に気になる。

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当時、実際にこんな映画があったのだろうか?

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マジッカーを地上に着陸させて小さくしたところを偶然カンザブローに目撃されてしまう。
マジッカーに興味津々のカンザブローは、マジッカーの仕組みを解明して博士論文を書いてやると大興奮。

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ハテナマンは先生の専攻が理化学で、あらゆる謎を解明するのが子供の頃からの夢だったという話を知り、先生をその気にさせて、化学分析でタレを作ってもらうよう仕向ける。

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ハテナマンの機転に感心するミコとチクワ。

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その結果、理科室でタレの分析を行ない再現に挑むことになったカンザブロー。

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ベルバラは魔法を駆使してタレを作り出す。

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一方、ショースケはミコと共に自宅でタレ作りに励んでいた。
今日はハテナマンとガンモが何とかしてくれそうだが、この次ほしい時に困るから、というのである。

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ガンモはベルバラからぶっかけられたタレを洗面器でキャッチ!

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ハテナマンとチクワもカンザブローの化学分析でつくったタレを「これぞ科学の結晶!」と喜んで持っていく。

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かくして出来上がった科学のタレと魔法のタレ。

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早速、ショースケのお父さんに味見をしてもらうが、意外にも「あんた達には悪いけど、どっちもどっち」という結果に。

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そしていよいよショースケの作ったタレを味見してもらうことに。
不安そうに見守る魔法組の面々。

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「うめえ。これこそ本物だ!これこそ鳥幸の味だー!」立ち上がって喜ぶお父さん。

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喜ぶショースケ。本当に良い笑顔である。

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ミコ「不思議だわ。なぜ魔法も科学もダメで、ショースケの味が合ったのかなあ?」
ショースケ「教えてあげようか」
ミコ「え?」
ショースケ「お父さん、風邪で口がまずくなってるの。そう思って、何もかも辛めに味付けしといたの」
ミコ「あ、そうか!」

「ショースケの心がこもっていたから」という曖昧な理由で終わらせず、濃いめの味付けにしたのは父を思いやる気配りがあったからだ、というネタばらしがなかなか秀逸である。

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ミコ「魔法も科学も、ショースケの熱意に負けたんだわ」

そしてミコのこのセリフが全てを物語っていると言えよう。
鳥幸のおじいさんの「味に心がこもってらい。それがモノを作るコツよ」というセリフにもつながってくるわけである。

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そしてみんなで焼き鳥パーティー。

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最後は快気祝いに父ちゃんが隠し芸(カッポレ)を披露して幕。
というわけで、脚本も演出も良く練られていて、実に魔法組らしい佳作であった。

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